2010.03.10
心こめ手作業 墓磨きに活路
県シルバー連合会 トップ営業も
一般家庭 県外者にも照準
不況の影響で仕事の確保に悩む県シルバー人材センター連合会が、お墓の手入れに活路を見いだそうとしている。お年寄りたちによる、ていねいな手作業と安い料金が売りだ。「真心こめてみがきます」。18日の彼岸の入りを前に、県内に一家の墓を持つ出身者もターゲットにしようと、県外でのPRにも力が入っている。(久保田一道)
「石と石がくっついているところ、丁寧に磨いて下さい」。2月22日午後、富山市八ケ山の墓地に、約50人の高齢者の姿があった。
県シルバー人材センター連合会が、県内の石材店のスタッフを講師役として初めて開いた「お墓清掃研修会」。バケツやブラシを手にした会員は、墓の枯れ葉を掃いたり、こびりついた汚れをごしごしこすったり、真剣そのものだ。
県内の一部のシルバー人材センターでは、これまでも個別に墓石の手入れを請け負ってきた。高齢化や核家族化の影響もあるのか、県西部を中心に注文が増えているという。
◇受注件数1割減
一方で、不況に見舞われた一昨年秋から、民間企業から請け負う仕事は減少。2009年は受注件数が前年比で1割落ち込んだ。このため、同連合会は一般家庭からの受注確保に力を入れる。この春からは全県的に、需要増が見込まれる墓の手入れに力を入れると決めていた。
彼岸を前に、「営業活動」も積極的に展開している。地元のラジオなどでCMを流すほか、年末からは県外でも売り込みを始めた。
東京・大阪・名古屋の県人会のほか、富山とゆかりの深い北海道にも着目。2月17日は連合会の庄司康信会長が、北海道庁を訪ね、県出身の高橋はるみ知事にトップセールスした。「なかなか富山の墓に戻れない人がいる。電話1本で掃除します」「富山に帰省する前に電話してもらえれば、到着したころにはきれいになっている」とアピール。高橋知事は「心がこもりますね」と笑顔で応じた。
◇「業者より格安」
清掃は会員2人による手作業で、墓周辺の枯れ葉やゴミを取り除いたり、墓石や花立てを洗剤を使って洗ったりする。専門の機械を使って清掃する石材店などのサービスに比べると簡単な作業だが、その分価格は手頃。5000~7500円ほどを想定し、1基あたり数万円が相場という業者による清掃に比べれば格安だ。連合会幹部は「なかなか墓に行けない人にとっては、簡単な清掃でもありがたがられるはず」。
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